浮気を容認するメリット・デメリットとは？

そもそも浮気を容認するとは？

一般的に浮気や不倫は許されないもの。離婚や慰謝料の原因となりますし、世間からも非難を浴びることが多いです。

しかし、世の中には互いにパートナー以外との浮気を公認している「オープンマリッジ」や「オープン婚」と呼ばれる関係性を持つ夫婦がいます。これは夫婦生活を普通に送りながら、お互い合意のもとで婚外交渉認め合う夫婦のことを指します。

普通、浮気や不倫は隠さなくてはいけないもの、という認識を持つ方が多いと思いますが、あえてお互いの浮気を容認している夫婦がいるということなのです。

浮気を公認する理由とは

世間的に非難されることが多い浮気や不倫ですが、なぜ浮気を公認し合ってまでも夫婦生活を続けようとする夫婦がいるのでしょうか。その理由や原因について解説していきます。

お互い男女として見えなくなった

結婚したばかりの頃はお互い恋愛感情を抱いていた夫婦も、結婚生活が長くなるにつれ相手を性の対象と見られなくなってしまうことがあります。
恋愛感情がいつしか家族としての愛情だけになってしまったり、育児や仕事で忙しくしていたりなどの理由で、気が付けば肉体関係がなくなってしまうケースも珍しくありません。人としては好きだけれど、出産後は生理的に受け付けられなくなってしまった、という妻もいるでしょう。

「家族としての愛情はあるけれど肉体関係はいまさら持てないので、性欲は家庭外で満たしてきてほしい」という考えから、浮気を公認する場合があるのです。

良好な夫婦関係を保つため

関係を良好に保つため、あえてお互いの浮気を公認しているという夫婦もいます。家での肉体関係は拒否する、でも浮気をするのもダメ、と相手を縛ってしまうことで夫婦関係が破綻するよりも、浮気を公認することで夫婦関係が上手くいくと考えているのです。

特に出産後間もない妻の場合、夫よりも子どもを優先しなくてはいけないことが多いです。忙しい中で夫から求められることを負担に感じたり、断ることに罪悪感を抱いたりしてしまうこともあるでしょう。
そのことで夫婦関係が悪化してしまうよりは、夫の性的欲求を外で満たしてきてもらった方が効率的だとするケースもあるのです。

そもそも籍を入れているだけ

いわゆる「仮面夫婦」と呼ばれる、夫婦関係がすでに破綻していることからお互いの浮気を公認するケースもあります。家族としての愛情すらない、ただ籍を入れているだけという状態です。

お見合い結婚やできちゃった婚だと、結婚当初からお互いに愛情がないということも。それでも「世間体が悪い」「離婚するのが面倒くさい」「一人になってしまうと老後が心配」などの理由から離婚はせずに、仮面夫婦という選択肢を選ぶ夫婦もいます。
そして浮気を公認して外にパートナーを作り、性欲を満たしたり愛情を得たりしているのです。

子供のために離婚していないだけ

お互いに対する愛情のない仮面夫婦でも、子どもには愛情を注ぎたいとので離婚はしない、というケースもあります。相手の浮気が発覚した場合に子どもがいなければすぐに離婚を考えるでしょう。しかし、相手への気持ちはなくとも子どものことは大切に考えており、離れたくないという人も少なくないのです。
また、子どものいない夫婦よりも子どものいる夫婦の方が、離婚へのハードルが高いです。「両親が揃っていた方が子どものためには良い」「引っ越しや転校、名字が変わることなどで子どもに負担をかけたくない」などの理由から、「愛情はないけれど子どものために離婚はしない」という選択肢を選ぶ夫婦もいます。
「子どもがいるから」という理由で離婚をしない夫婦の場合、お互いへの愛情がなければ浮気を公認することで性欲を満たし、なんとか夫婦生活を維持しているというケースもあります。

パートナーの浮気を公認することによるメリット

①お互いのストレスを発散できる

不倫や浮気は良くないことですが、それが一種のストレス発散になることもあります。たとえ好き同士で結婚した夫婦であっても、一緒に生活をしているうちに不満が出てくることも珍しくありません。ストレスを溜めて喧嘩になってしまうよりは、浮気を公認してお互いにストレスを外で発散することで、相手に優しくできるというメリットがあるのです。

②束縛・心配などが不要

浮気を容認することで相手に対する心配や不信感、束縛したいという気持ちがなくなるというメリットもあります。
結婚したら相手の男女関係に制限を設けることはごく一般的ですが、その制限を束縛だと捉えストレスを感じてしまう人もいるでしょう。また、相手に愛情があるからこそ「相手が外で異性とどのようにかかわっているのか」「自分以外の異性に興味を持っているのではないか」など、あることないこと考えて心配になってしまう方もいるかもしれません。それは「いずれ自分が捨てられてしまうのではないか」という不安にもつながりかねませんよね。
あえて浮気を公認することで、「もしかしたらパートナーが浮気しているのでは？」と不安に思うようなこともなくなります。たとえ性の対象としては見ることができなくなっていても相手に情や信頼がある場合は、コソコソ不倫されるより安心感があるともいえるでしょう。性の悩みをお互いに打ち明けて理解しあったうえで、夫婦生活を継続するために公認で浮気をするようになったというケースもあります。
 

③新鮮な気持ちで恋愛できる

結婚後は一人の異性に人生を捧げ、他の人とは恋愛してはいけないというのが一般的な考え方です。しかし「恋愛感情の賞味期限は3年」という言葉があるように、一人の人だけに恋愛感情を持ち続けることは難しいのも事実でしょう。
年月を重ねていくうちに相手への感情が家族としての情に変わってしまうのは、ごく当たり前のこと。結婚後、ずっと新鮮な気持ちで恋愛感情を持ち続けることができないのは当然なのです。

そのためお互いに浮気を公認することによって、結婚後も新鮮な気持ちで恋愛を楽しむことができるというメリットがあります。また、男性も女性も恋愛を楽しむことでより魅力的になれるので、夫婦関係が良好になるというメリットも考えられます。

パートナーの浮気を公認することによるデメリット

①浮気の理由として認められなくなる

一般的に既婚者が浮気や不倫で他人と肉体関係を持つことは不貞行為とみなされるため、浮気が離婚事由として認められます。しかし、浮気を公認している夫婦の場合は、「浮気」を理由に離婚することが難しくなってしまいます。

「離婚するつもりはない」「夫婦を続けるために浮気を公認している」と、今は考えているかもしれません。しかし、例えば将来的に離婚したくなった際に「相手が不貞行為を働いたから離婚したい」と主張しても、浮気を公認していた場合は、客観的に見て浮気が夫婦関係破綻の原因になったと判断されにくくなってしまいます。

また、浮気や不倫があった場合は一般的に慰謝料の請求が可能です。しかし、浮気を公認していたのであれば、慰謝料の請求も難しくなってしまいます。

②子供に悪い影響が出る可能性も

「子どものために離婚はせず、浮気を公認している」というケースについては、上記で説明しています。しかし、公認浮気で離婚をしないという状況こそが、子どもにとって悪影響となってしまう可能性も大いにあります。

たとえ隠しているつもりでも、子どもは大人が思っている以上に両親の状態や心境について感じ取っているものです。不倫や浮気に気づかなかったとしても、両親がお互いに心から信頼しあっていない、ということについてなんとなく分かってしまうこともあります。

そのため、「子どもへの影響を考えて離婚しない」という状態が必ずしも子どものためになるとは限りません。子どもの年齢や親との関係性によっては「仲が悪いならいっそ離婚してほしい」と考えているケースも珍しくないのです。

③周りからは理解されない

夫婦の間ではお互い理解し合い、浮気を公認していたとしても、社会的には浮気は許されない行為です。基本的に周りからの理解は得られません。

例えば浮気をしていることが職場に知られてしまうと、何らかの処分を受ける可能性があります。また、家族や親族に知られてしまったら、軽蔑されたり最悪の場合は絶縁されたり、といったことも考えられます。

夫婦の間でどれだけ正当化していたとしても、一般的には浮気や不倫は良くないこと。周囲に知られたらペナルティを受けてしまう可能性が高い、ということは覚悟しておきましょう。